スクールについて
語学留学生から良く相談を受けるハワイの学校についての質問をまとめています。
Hawaii Preschools
日本の保育園にあたるプリスクール。ハワイのプリスクールにこどもを入学させたい方が事前知っておくべき基礎知識をご紹介。
日本の保育園にあたるプリスクール。受入れ年齢は通常2~5歳ですがスクールにより流動性があります。公立はなく民間または寺院や教会の付属団体が運営しています。ほとんどのプリスクールは1年に1、2回1週間程度の休暇を設定しているだけで基本的には長期休暇はなく年間通して営業しています。保育時間は通常朝7時くらいから夕方5時くらいまで、軽い朝食とお昼を提供してくれるところも多くあります。開始時間が早いのは共働きの多いハワイの家庭事情が背景にあるからでしょう。
ハワイのプリスクールは朝早くから始まります。共働きが多いハワイでは、両親が働き始める前に子供をプリスクールに送り預けます。その為開始時間は朝6時~7時半というところも多く、たいていは軽い朝食もしくは朝のスナックが出ます。お迎え時間も午後5時以降のところが多いのも両親の仕事が終る時間を考慮しているからでしょう。ただし日本から参加するほとんどのお子様は午前8時くらいに登園し午後4時くらいにお迎えをするケースが多いのが現状です。
多くの人種が住むハワイでは、外国人の入園に関して特に規制は設けていません。アメリカ人ではないという理由で入園を断られることはまずありません。しかし短期の子供よりも1年間継続して申込む生徒を優先する傾向はあります。日本人の場合、ビザなし滞在期間が最大90日ですので、当然短期間での申込みとなり、年間契約する生徒よりも入園の優先順位は低くなります。
希望期間にプリスクール側に空きがあった場合でもプリスクールの入園条件を満たしていなければ入園はできません。各プリスクールは異なる入園条件を設定しています。主な条件としては年齢・医療上の条件(予防接種等)・子供の英語力・子供の通園経験の有無などが挙げられます。また、日本の子供に比べハワイではオムツが取れるのが早い傾向にあり、3歳以上のクラスではトイレトレーニングが終了していることも条件の1つです。評判の良いプリスクールほどその子供についての詳細な情報を必要とし、その情報を基に入園可能かどうかを判断する傾向があります。
ハワイ州のDepartment of Healthはプリスクールに対して園児はPhysical Examを受けることを指示していますが、日本からの短期の生徒に対してはこれを免除とするプリスクールも多くあります。これは日本で言う簡単な身体検査のようなもので平熱、身長、体重、視力、血圧などを測ります。
いわゆるツベルクリン反応です。現地プリスクール体験入園プログラムに参加するすべての生徒は現地にてツベルクリン反応テストを受ける必要があります。すでに日本で受けていたとしても、ハワイ州の医療機関の証明書が必要となります。ツベルクリン反応の注射を打った後は、2,3日後に再度病院に行き結果をもらいます。BCGを打っている場合は、結果が「陽性」になる可能性が高く、その際は追加検査(レントゲン検査)を行い結核でないことを証明しなくてはなりません。
ハワイ州のDepartment of Healthはプリスクールに対して園児は年齢に応じて定められている予防接種を受けることを指示していますが、日本からの短期の生徒に対してはこれを免除、または特定の予防接種のみ必要とするプリスクールも多くあります。現地のプリスクールに入園が決まった時点で、日本の母子手帳に記載された予防接種のページを英語に直したものを、プリスクールに提出し追加の予防接種が必要かどうかを確認します。予防接種は日本で受けたものも有効となりますので、ハワイ出発前に日本で済ましておくことをお勧めいたします。
日本同様保護者の送り迎えが必要です。保護者以外の方が迎えに行く場合は事前にその人の登録が必要ですのでご注意下さい。過去の参加者のほとんどはワイキキ内に滞在し、市バスで通園しています。中にはレンタカーを借りる人、ご自身でタクシー会社と交渉し、割引料金で長期契約をした方もおりましたが、市バスでの通園が基本です。
お迎えの遅刻に対してはどのプリスクールにも厳しい罰金制度があります。各プリスクールにより罰金のシステムや金額は異なりますが、相場は1分の遅刻につき1ドルと厳しいものですのでご注意下さい。
「子供は適用力がある。だから現地のプリスクールに入ってもすぐに慣れるだろう。」と考える方が多くいらっしゃいます。本当にそうでしょうか?通園期間が1年や2年であれば、いつかは慣れるでしょう。しかし通園期間が1~3か月と限られた中で、満足のいくプリスクール生活を送るには、子供がどれだけ早く現地のプリスクール生活に適応できるかが重要になります。もし決められた期間内にプリスクールでの生活に慣れることができなければ、子供につらい思い出だけが残ってしまうかもしれません。せっかく参加した体験入園で、子供が英語嫌いになったり海外に恐怖心を抱くようになっては困ります。
子供が短期間で現地のプリスクール生活に慣れることができるかどうかを考える上で、日本での集団生活の経験がとても大切になります。なぜなら普通に日本の文化の中で育っている子供がアメリカのプリスクールに入るときには当然「言葉の壁」が待っています。それに加えて親から離れて多くの子供と過ごす生活に慣れていない子供にはもう一つの壁、「集団生活の壁」が待っているのです。小さな子供がこの2つの大きな壁を一度に乗り越えるというのは容易なことではありません。留学前に母子分離の環境に慣れ、大勢の子供と一緒に過ごす時間を楽しむことができるようになっていることを確認した上で参加を検討しましょう。
まったく英語に触れたことのない子供は現地のプリスクールに適応するには難しいと思います。2,3日の体験入園であればまったく言葉が分からなくても、他の子供と一緒に遊んだり、先生の指示に従う周りの子供の行動を真似たりしながら楽しむことができるかもしれません。しかしそういう生活が何日も続くと、子供のストレスは溜まっていきます。特に言葉(日本語)が上手に話せる子供ほど、コミュニケーションがうまく取れないストレスは大きくなりやすいでしょう。もちろん個人差はあるものの、2,3日の体験入園であればそういったストレスが大きく溜まることはないでしょうし、半年・1年という長期間であればそのストレスを乗り超えゆっくり少しずつ英語で自己表現ができるようになるでしょう。実は1~3か月という期間は大変微妙な期間なのです。まったく英語を知らない子供にとってはストレスが溜まるほど長く、英語で自己表現ができるようになるには短すぎるでしょう。
では、日本で少しでも英語を習っていたらどうでしょう。友達や先生の言っていることを完全に理解していなくても、時折自分の知っている英語表現が出てくれば理解できることに喜びを感じ、同時に励みにもなるでしょう。最近の日本の幼児向け英会話スクールでは、アメリカの童謡を多く取り入れる傾向があります。自分の知っている曲をみんなで歌ったらどんなに楽しいでしょう。まったく日本と異なる環境に飛び込んで不安に感じているときに自分の知っていることが出てくることで積極的な姿勢になるきっかけがつかめるでしょう。そのちょっとしたきっかけが子供を変えるのです。出発前にはできるだけたくさんの英語に触れる機会を作り、英語に慣れさせてあげて下さい。
子供に「英語は楽しい」と印象付ける効果的な方法の1つとして、親と一緒に楽しく英語に触れるということが挙げられます。子供は親の真似をしたがります。親が英語を楽しんでいる姿を見せ、英語に対してポジティブな印象を持ってもらいましょう。「自分の悪い発音が子供にうつったらどうしよう。」などと心配する必要はありません。発音に自信のない親の英語が唯一の情報源にならなければよいのです。英会話学校に通ったり、CDやビデオなどを活用して下さい。子供はだれの発音が一番正しいか知る不思議な力があります。そのうち親の発音の間違いを指摘するようになるでしょう。子供の口から発せられる英語は、その子の耳から入った英語の質と量に比例します。「質」はネイティブの人に任せ、「量」は子供と一緒にいる時間が長い親が担うのです。日本の英会話スクールに通うことをお勧めしますが、それだけに頼らず日常生活でも子供と一緒に英語を楽しむことで現地でのプリスクール体験入園をより充実したものにできるのです。ただし子供に英語学習を強制して、英語に対して嫌な気持ちを持たせないように注意して下さい。
現地コーディネーターやプリスクールのスタッフは日本語を話しません。保護者の方も最低限の英語でのコミュニケーション能力が必要となります。流暢な英語を話す必要はありませんが、簡単な会話力と単語を並べてでも意思を伝える姿勢が大切です。日本出発前にはリスニング力を高める学習も重要でしょう。